相続の手続きを始めるとき、多くの方がまず気にされるのが「相続税はかかるのか」です。相続税は、すべての相続にかかるわけではありません。このページでは、相続税がかかるかどうかの目安になる基礎控除、税率、相続税を軽くする主な特例、申告の期限をまとめました。
相続税がかかる人は、全体の一部です
相続税がかかるのは、全国では亡くなった方の約10人に1人です。東京都・神奈川県・千葉県・山梨県を受け持つ東京国税局の管内では、2024年(令和6年)に亡くなった方のうち16.2%と、全国より高くなっています。都内に自宅の土地をお持ちの場合は、土地の評価額によって相続税がかかることがあるためです。
当事務所にご相談いただく方も、「相続税はかかりそうですか?」とよく聞かれます。基礎控除のお話をして確かめてみると、かからないことがほとんどです。
基礎控除:この金額までは相続税がかかりません
亡くなった方の財産に、一定の生前贈与や死亡保険金なども加え、借入金や葬儀費用などを差し引いた金額(相続税の対象となる財産の合計額)が、次の基礎控除額以下であれば、原則として相続税はかからず、申告も不要です。
基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
- 法定相続人が3人(配偶者と子2人など)なら、3,000万円+600万円×3=4,800万円
- 法定相続人が1人なら、3,000万円+600万円×1=3,600万円
※法定相続人の数は、相続放棄をした人がいても、放棄がなかったものとして数えます。養子は数に入れられる人数に上限があります。
2014年までは「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」でしたが、2015年1月から今の額に引き下げられました。以前なら相続税がかからなかったご家庭でも、自宅の土地などがあると基礎控除を超えることがあります。
相続税の税率
相続税の対象となる財産の合計額から基礎控除額を引き、それを法定相続分どおりに分けたと仮定した金額(法定相続分に応ずる取得金額)ごとに、次の表で計算します。
| 法定相続分に応ずる取得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | - |
| 3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
こうして出した税額の合計を、実際に財産を受け取った割合に応じて、それぞれの相続人が負担します。兄弟姉妹や甥・姪が財産を受け取る場合は、その人の相続税額が原則として2割加算されます。
相続税を軽くする主な特例
基礎控除を超えても、次のような特例を使うと、相続税が大きく減ったり、0円になったりすることがあります。
- 配偶者の税額軽減:配偶者が受け取る財産は、1億6,000万円か、配偶者の法定相続分のどちらか多い金額までは、相続税がかかりません
- 小規模宅地等の特例:亡くなった方が住んでいた自宅の土地などは、一定の条件を満たすと、評価額を大きく下げることができます
- 生命保険金・死亡退職金の非課税枠:相続人が受け取る死亡保険金や死亡退職金には、それぞれ「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があります(相続人以外の人が受け取る場合は対象外です)
ただし、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例は、相続税の申告をしてはじめて使えます。特例を使った結果、相続税が0円になる場合でも、申告は必要です。
申告と納付の期限は10か月
相続税の申告と納付は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。申告先は、亡くなった方の住所を受け持つ税務署です(練馬区の場合は、町名によって練馬東税務署か練馬西税務署)。
相続税の計算では、土地や株式、生命保険などの財産を、決められたルールで評価する必要があります。財産の評価は専門的な知識が必要で、評価のしかたによって税額が大きく変わることもあります。
相続税がかかりそうなときは
相続税の計算と申告は、税理士の業務です。当事務所では、戸籍集めや財産の調査、遺産分割協議書の作成などの相続手続きを進めながら、相続税の申告が必要な場合は、当事務所が窓口になって提携する税理士をご紹介します。複数の専門家を探して、それぞれに同じ説明をする必要はありません。
相続税がかかるかどうかの目安は、トップページの相続税シミュレーターでも確かめられます。
- ご自宅や、ご自宅近くの喫茶店までお伺いします
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